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まだ春は名のみで,凛としたこの冷気が好きと云うには寒くて身体が震えます.それでもさすがに地面のヨモギにも,頭上の枝の小さな蕾にも春の息吹を感じます.
先ずは「第2回 日本在宅透析支援会議」に参加して下さる皆様方に,感謝申し上げます。
- 本会議の会長職を引き受けて戴いている大阪市立大学名誉教授の前川正信先生が昨年11月の秋の叙勲で,長年に亘る医学教育および透析学の普及に対して「瑞宝中授章」の栄誉に浴されました.会員一同心からお祝いを申し上げます.
- 医療者側からの意見として,在宅透析の普及を妨げている要因の一つに保険点数が低いことが挙げられています.そこで2年ごとに診療報酬を改訂している医療保険の総本山である厚生労働省に,「在宅透析」の現状をどのように認識し,これからの国民の医療をどの方向に向けようとしているのかを直接聞きたいと思いました.近畿・九州厚生局の江口弘久局長にご無理をお願いして、講師を捜して貰いました.診療報酬決定のKeymanである厚生労働省保険局の中村健二企画官が手を挙げて下さいました.偶然なことに本会議の中元秀友幹事の同級生でした.友情は別として,在宅透析の実情を企画官にどうしても知って貰いたいと云うことで,前振りの講演をして戴くことになり,中村企画官の特別講演を盛り上げて戴くことになりました.
- 各種調査などからも「在宅透析」が普及しない最大の要因は,透析を受けなければならなくなった末期の腎不全患者さんはもとより,現に透析をしている透析者も,もっと驚いたことに透析スタッフさえもが「在宅透析」を知らないことでした.そこで本会議のオブザ−バ−である透析関連企業の代表者を中心とした第2回大会のプログラム検討会で,在宅透析に対する理想的な「説明と同意:インフォ−ムドコンセント」とは何であるかをシンポジウムで取り上げました.この方面のオ−ソリティである本会議顧問の大平整爾、今田聰雄両先生に司会をお願いし,「腎臓サポ−ト協会」の代表幹事である,元NHKアナウンサ−で医療ジャ−ナリストの松村満美子氏や,本会議オブザ−バ−の大阪腎臓病患者協議会会長である池永孝夫氏にもご参加戴き,じっくりと考え直ちに行動することを企画しました.
- CAPD施行者は増加しています.しかし在宅血液透析の施行は伸び悩んでいます.わが国では「在宅」で血液透析が出来るとは保険医療としては考えられなかったので,「在宅血液透析」用の透析機器は存在しません.しかしこれは制度上のことで規制は緩和しなければいけません.そこで在宅でも使える理想的な透析用機器を考えるワ−クショップをこの道のベテランである竹澤真吾,新里高弘両先生の司会で,使用者である患者さんからも意見を聞きながら考えて,明日にでも制作を開始して貰うように企画しました.
プログラム及び抄録をご覧の通りの,参加されて良かったと思われる内容ばかりであると,幹事一同自負しております.是非万障お繰り合わせの上,参加して戴きたく思います.
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日本在宅透析支援会議 プログラム事務局
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